エアコン工事などにも必須!ペアコイルとは?

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ペアコイルという部品名を聞いたことはありますか?「冷媒管」とも言われるのですが、エアコン工事の取り付けなどに欠かせない重要部品になります。
規格により「2分3分」など、独特な名称で呼ぶことのあるペアコイルですが、どういう機能と選択の仕組みがあるのでしょう。まとめてみました。

エアコンの2種類ある配管の1つ

エアコンの取り付けをするとき、壁に穴を開けますよね。そこにエアコン本体と室外機をつなぐため、ペアコイル(冷媒管とも呼ばれています)とドレンホースという2種類の配管を、通常は通します。
ドレンホースは通常ジャバラ式で、室外機の横から伸びているのを見たことが多いかもしれません。
よく暑い時期にこのドレンホースから水が流れ出し続けているのを見たことがあるかもしれませんが、室内にあるエアコン本体で冷やされたエアーが結露となり、それが排水として外に排出されるためで、ドレンホースはそのために重要な役割を果たしています。
ペアコイルの方は室内機と室外機をつないでいて、冬の暖房の場合は外の空気に含まれる熱を部屋の中に取り込み、逆に夏の冷房の場合は室内の熱(正確には熱を帯びた空気)を外に排出するという重要な役割があります。
なぜ、ペアコイルと言われているのか?

ペアコイル(冷媒管)は、文字通り2本のコードが並んでペアになっているものです。
断面図で見ると直径・太さが異なる大小2つの銅管(中をそれぞれガスと液体が通る)が並んでいる構造になっています。(その外側は燃えにくい保温材でおおわれています)
その形状から、冷媒管のことを別名「ペアコイル」と呼んでいるわけです。

ちなみに、
太い方は、屋内→屋外に空気(熱交換器で気化したガス)を運び、
細い方は室外機→屋内に液体(熱交換器で液化した冷媒)を運びます。
エアコンの能力によってその太さは異なり、その規格に独特の呼び名があります。
ペアコイルの呼び方はどう決まるのか?
銅管の太さに応じた「呼び径(名称)」が一般に12種類存在します。

呼び名 外径
2分 6.35mm
3分 9.52mm
4分 12.7mm
5分 15.88mm
6分 19.05mm
7分 22.22mm
1インチ 25.4mm
1インチ1分 28.58mm
1インチ2分 31.75mm
1インチ3分 34.92mm
1インチ4分 38.1mm
1インチ5分 41.28mm

ペアコイルは太さのことなる2種類のコイル(銅管)が並んでいるのでそれぞれの太さ規格に応じてたとえば「3分4分」(細い方が9.52mm、太い方が12.7mm)と呼ぶことになるわけです。

ペアコイルの定番メーカーや製品とは?

因幡電工…ペアコイルでは有名なメーカーさんで、通販を含めていろいろなサイズのペアコイルを販売しています。
メジャーなものはHPC-2320など長さ20Mのものですがそれ以外の規格や、ドレンホースなども販売していますね。
もっとも流通量の多いのは2分3分の規格なのですが圧倒的なシェアを誇っていると言えるでしょう。
他にもオーケー器材(ダイキン工業関係)や関東器材など、様々なメーカーさんから20Mのもののみならず色々と販売されています。
選ぶ際には銅管や保温剤などがJIS規格に対応しているかどうかなども考慮するといいと思います。
ペアコイルにはフレア加工が欠かせません。そのために必要なものとは

フレア加工とは、エアコンの室内機と室外機をつなぐ配管パイプを正確に接続するため、配管パイプの中を通っている管の端を加熱してラッパ状に広げる加工のことです。
そのフレア加工でラッパ状に広げられた一方の銅管の先端でもう一方の銅管を包み、外側からナットで接続部分を圧迫することで、漏れが起きず安全に接続される仕組みになっています。

フレア加工が失敗しているとつなぎ目に隙間ができてしまいそこから冷媒ガスが漏れ出てしまい、寿命や電力効率が大きく低下することになるので注意が必要です。
フレア加工にはチューブカッター、リーマー(金属用のヤスリでも)、ナット(配管をつなぎ合わせる)それに加工するためのフレアツールが必要になってきます。
DIYでも加工は可能なのですが、加工後はレアの大きさが適正か、傷がないか、漏れがないかなどを入念にチェックしましょう。
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