
電動工具の中では一番使う機会・時間が多いと言われるインパクトドライバー。
特に初めてのインパクトドライバー購入は、その後のDIYにも大きい影響を与えるので慎重に選びたいですよね?
でも種類が多くて・・・そんな方の為に各社から出ている代表的なインパクトドライバーを分かりやすく比較してみました。ドライバー選びの参考にしてみてください!
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どんなインパクトドライバーが優秀?初めて比較するポイントとは?
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○トルク(N.m)…ビスなどを締め付ける際に、回すための力です。大きいほど締め付ける力が強くなります。
○回転数(min-1)…1分間にどれだけ横に回転するかということです。数字が大きいほど高速回転です。
○打撃数(min-1)…縦に打撃する1分間の回数です。
性能そのものはこの3つの数字で8割は優劣が見えてくると思います。
もちろん高いほど性能が良く、価格も高い傾向にあります。 -
これは本体というよりバッテリーの性能になります。
○バッテリー電圧(V・・・ボルト)…一般に10.8V 12V 14.4V 18V というラインナップがあります。
高いほどパワーが出るので高いトルク(回す力)を出せる傾向があります。
高いものほどプロ向け、低いほどDIYなど一般向けといわれています。
○バッテリー容量(Ah・・・アンペア)…1回の充電で使用できる時間が、高いほど長いです。
インパクトドライバーはコードレスのものが主流であること、また力強い作業で大電力を使うためバッテリーの「持ち」はかなり作業効率に影響を与えます。 -
基本性能は上の3+2で5つの数字を見ておくと、優劣をはっきり比較できます。
ただ、使い勝手という面ではほかの細かい機能も意識しておいた方がいいかもしれません。
○LEDライトの有無と数
暗い所や入り組んだ部分の作業時に、使いやすさがかなり違います。
隠れたポイントとしてはLEDが1か所の場合はビス打ちの際に影ができてしまうためやりづらく、垂直に打ち込みにくいこともあり2か所以上あると影ができづらく、かなり使いやすさが違います。
○重量
インパクトドライバーは電動工具でも特に使う気機会が多く、作業を長時間続けることも多いです。
ちょっとした重量の差でも長時間の作業では疲労がまるで違いますので、迷った場合は重量を参考にして軽い方を選んだ方がいいかもしれません。
まず、選ぶポイントとなるいくつかの性能数字の持つ意味についてあげていきます。
細かい要素は切りがありませんが、おおむねこのいくつかを比較すれば優劣がわかります。
基本的な強度と性能を見極める3つの数字!
耐久力(コスパ)を左右する2つの数字!
他にもこういう所を見ておくといいかも
価格は販売場所等で変わるので最終的な比較材料にしたい
価格は一般に、気軽なDIYモデルであれば1万円を切るものもあり、大体15000円位までがボリュームゾーンです。
本格的なプロタイプであれば3万~4万円、機種によってはそれ以上になります。
一般に上記の数字(性能)が高いほど価格は高くなりますが、ネットショップであれば若干安く、ホームセンターなどの実店舗であれば相談しながら選べるメリットもありますが少し価格が上乗せされていることが多いです。
とはいえどこで購入するかでかなり価格も違うので単純比較をすることはできません。
まずは目的に合った程度の性能で2-3機種に絞り、最終判断をしていく中で目の前の価格を最終参考にするのがいいと思います。
では実際にどのような機種が今、売れているのでしょうか?
インパクトドライバー選びの参考にするという前提で、DIY向けからプロの作業にも耐えられるものまで、有名メーカー5社から出ている様々な人気モデルを実際に比較してみましょう!
- マキタ (MAKITA) (日本)充電式インパクトドライバ MTD001DSX 14.4V 1.5Ah
- 充電式インパクトドライバー GDR18V-LISN 18V 2.0Ahタイプ
- 日立工機 HITACHI (日本)コードレスインパクトドライバー FWH14DGL(2LEGK) 充電式14.4V 1.3Ah
- ブラックアンドデッカー Black&Decker (アメリカ)マルチツール プラス EVO183P1 18V 1.5Ah
- インパクトドライバ- CID-1100 657100A

充電式インパクトドライバ MTD001DSX 14.4V 1.5Ah
バッテリ2本・充電器・ケース付
小型・軽量 143mm/1.2kg 従来機より7mm小型化。
小型・軽量・高出力、4極モータ
無段変速スイッチ付
LEDライト付
直流14.4V、スライド式Li-ionライトバッテリ仕様
バッテリ2本(1.5Ah)・充電器付
最大締付けトルク:145N・m
回転数:0-2,700[回転/分]
打撃数:0-3,000[回/分]
締め付け能力:22~125mm(コーススレッド)
1充電あたりの作業量(目安):ネジ締め約130本[φ4.3×65mm](BL1415G使用時)
重量 :約1.2kg
14.4Vのインパクトドライバーの中では、一番売れていると言っていいモデルです。
LEDも前モデルと比べ2か所になり影も出来にくく、握ったままモードの切り替えをしやすいなど、使い勝手を重視したモデルチェンジ、かなりの作業もできる14.4Vモデルでもありながら比較的価格が安い(Amazon最安で15000円程度)ということも人気の理由だと思います。
DIYなどの初心者向き作業から、プロ向けの作業まで幅広くこなせるスペックでのこの価格はポイント大ですね。
マキタではほかにも10.8Vから18Vまで、幅広いパワーのインパクトドライバーを発売しているので、目的別に他にもいろいろお勧めがあるのですが一番人気はこれですので、迷っている場合はお勧めです。
最大トルク:160N・m
能力:普通ボルトM6-M14
回転数:0-2,800回転/分
打撃数:0-3,200回/分
ボッシュ18Vリチウムイオンバッテリーシリーズ
全長145mmコンパクトヘッド
重量 約1.5Kg
コンパクト2.0Ahバッテリー仕様(2.6Ahタイプのものもあり)
標準付属:ケース、充電器、2.0Ahリチウムイオンバッテリー2個
ボッシュはドイツのメーカーということもありパワフルなモデル、特に18Vのプロ仕様のタイプのものが多く発売され、人気を集めています。(10.8Vの物などもありますがそれほど売れてはいません…)
数多い18Vのラインナップの中でも1-2を争う人気で売れているのがこのモデルです。
数値を比較してみると上のマキタのMTD001DSX より最大トルクは145→160、回転数は2700→2800、打撃数は3000→3200と増えているのが分かります。
バッテリーが14.4Vから18Vになったことで性能が向上しているのですが、特にトルクについてはこの少しの数字向上がビス打ちなどでは成否を分けることも多いので大切です。
価格はアマゾン最安で2万円強と、性能がいい分上がっていますね。
ただプロ向けの18Vタイプの中ではかなり安い方なので、長いビス打ちなど負担のかかる作業を想定して、本格的なものを求める場合は第一選択に入るかもしれません。
リチウムイオン電池、充電器、予備電池、ケース付
最大トルク:140N・m
回転数:0-2,600min-1
打撃数:0-3,200min-1
機体寸法(全長×高さ):166×221mm(BSL1415S装着時)
重量: 約1.3kg(BSL1415S装着時)
バッテリー :[電圧]14.4V・[形名]BSL1415S・[容量]1.3Ah・[充電時間]約35分
充電器: [形名]UC18YKSL
国内メーカーの日立も12V 14.4V 18V 36Vと幅広い用途でインパクトドライバーを販売しています。
ちなみに日立の場合はドリルドライバーの分野でも人気商品を数多く出しているので、間違えないよう注意が必要です。
さて、日立のインパクトドライバーの中で一番の人気モデルといえば、このFWH14DGL なのですが、
同じ14.4VモデルのマキタのMTD001DSX と比較してみましょう。
まず価格はアマゾン最安で13000円を少し切っているので、MTD001DSXよりは2000円ちょっと安いですね。
どこが違うのかというと、まず電池が2.0Ahに対して1.3Ahなので、作業時間はその分短くなります。
(バッテリーについては3.0Ah電池仕様もあります)
また最大トルクで見ると145→140N・m 回転数や打撃数もそれぞれ100から200落ちています。
それほど大きくはないのですがパワーにも差があるようです。
幅広い用途に使える14.4Vの中でも人気を争うのですが、どちらかというと価格重視の場合に選んでいくといいかもしれません。
電圧:DC18Vバッテリー容量:1.5Ah
(最大トルク)140N・m
(回転数)0-3,100回/分
(打撃数)0-4,000回/分
丸ノコ:(回転数)0-3,400回/分、(ノコ刃)外径85mm、内径15mm、(最大切込深さ)21mm
サンダー:(回転数)0-9,000回/分、(パッド交換)ワンタッチ
付属品:
ビット×11 50mm(プラス#1/#2、 ポジドライブ#2、 マイナス#8、 六角#3/#4/#5/#6)
100mm(プラス#2、ポジドライブ#2、2.5mmドリル)
チップソー(丸ノコ24Tブレード)、サンドペーパー×10(粗目#80×5枚、細目#120×5枚)
集塵アダプター、1.5Ahリチウムバッテリー×2、40分急速充電器、専用ソフトバッグ
アメリカの最大メーカーであるブラックアンドデッカー社の日本ベストセラーです。
海外メーカーらしく、やはり18Vのパワフルなモデルで国内でも人気を博しています。
性能の特色を知るため同じ18Vの海外メーカー品であるボッシュのGDR18V-LISN と比べてみましょう。
最大トルク(締め付ける力)は正直劣りますので、長いビス打ちや固い素材への打ち込みでは劣る部分があります。(逆に回転数や打撃数では上です)
また電池容量も2.0Ahに対して1.5Ahですので使用時間も劣るということになります。
逆に価格はボッシュのGDR18V-LISN と比べると同じか、1000円程度高くなっています。
なぜなのでしょうか?
実はこの製品最大の特色は「マルチツール」という名前の通り、先端部分を取り換えることにより
「ドリルドライバー」「丸ノコ」「サンダー(やすり)」そして「インパクトドライバー」の4つとして使えるという用途の多さです。
ちょっとした木材の切断や削りなど、ほかの作業にも使用できるという便利さがこの製品の売りで、人気と価格の理由といえます。
アメリカのTV通販番組にも出てきそうな用途の多さは、すごいですね(笑)。
色々な用途を想定したり、DIYでも「切る、削る」といった作業に使うのであればこの機種は一押しです。
インパクトドライバーの中では数少ないコード式です。電池のボルト数は関係ありません。
最大締付トルク:110N・m
回転数:0-2400回転/分
打撃数:0-3200回転/分
電流:2A 電源100V
絶縁方式:二重絶縁
ネジ締め能力:小ネジ/M4~M8、普通ボルト/M5~M12、高力ボルト/M5~M10
重量 約1.0kg
リョービといえば国内では釣り具、リール(電動リール)などのメーカーとしても有名です。
そのリョービが発売しているインパクトドライバーで最も人気が高いのがこのモデルといえます。
インパクトドライバーの大半はバッテリー充電式でコードレスなのですが、AC電源が近くにあったり充電を気にするのが嫌だ、という人の場合はコード式も考えた方がいいかもしれません。
国内のコード式で最も売れているといっても過言ではないこのモデルで、コード式のメリット・デメリットも含めて比較していきます。
まずコード式の場合バッテリーの充電の手間が省けて使用時間を気にしなくても済む分、どうしてもパワー不足は否めません。最大トルク(締め付ける力)は110と低めなので、ここ一番の瞬発力では劣るということになります。
(回転や打撃数でも若干劣ります)
DIYでは十分に使える強さなのですが負担のかかる長いビスや固い素材の場合は、負けてしまう可能性も考えた方がいいでしょう。
一方で価格についてはアマゾン最安でビットのついたタイプでも9000円前後と、かなりコストパフォーマンスはいい方ですね!
またコードレスならの強みもあります。
装着するバッテリーの重量がなくなる分計量で1kg前後なので、長時間握って作業をしても手が疲れる、ということにはなりにくいです。また当然ですがバッテリー切れを気にしなくていいので長時間の作業が可能です。
そう考えると電源コードが取れて、軽めの作業を数多くこなしていく場合、またともかくコストを重視した場合はこのモデルが最適なのかもしれません!
何を重視して選んでいくかが大切
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いかがでしたか?
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大切なのは、
○力強い作業を重視するのか
○持ち時間を重視するのか
○別の用途にも使えるものがほしいのか
○それとも価格を重視するのか
あくまで国内で最も売れている機種の中から大手メーカー別に、特色のある物を並べてみました。
比較しやすいように選んだのも否めないのと他にもたくさんの機種が発売されているので、あくまでも参考程度に考えていただければ幸いです。
ただここで上げた5メーカーの5機種はどこでも売られている人気機種ばかりなので、この中から目的に合ったものを選んでいくというのもありかもしれません。
こういった自分が優先したいものは何か整理し、その上でそれに見合った数値の物を選んでいくということだと思います。他にもLEDライトや付属ビットの種類、機能切り替えの種類や使い勝手など、機種別にいろいろ細かい特色がありますので、決める際にはそうしたことも確認したうえで、「自分だけの一台」を選んでいきたいものです!